定年退職者が第二種電気工事士の免許を取得するメリット
定年退職者が勤めていた会社に再雇用されるのでなく、自分で仕事を見つけようとした場合、60代の再就職先は実際に求職活動をしてみると誰しも実感すると思いますが、介護・清掃・警備員など職種が非常に限定されます。
これらの職種はどれも60代には肉体的にきつい仕事ばかりです。
しかも仕事内容からすると賃金が非常に低額です。
そこで60歳以上の求職者が生き延びるための武器として、第二種電気工事士の免許の取得をぜひお勧めしたいです。
第二種電気工事士の免許を取得すると、無経験者でもビルメンテナンスを行う設備系などの会社への就職が容易になります。
ビルメンテナンスの仕事は介護・清掃・警備員などと比べると肉体的にかなり楽です。
中高年者でも長期にわたって無理なく仕事を続けることができます。
また賃金もけっして高給ではありませんが、定年退職者がほどほどに食べていくには十分な所得を得ることが可能だと思います。
中には契約社員にも賞与が出るような会社もあるようです。
第二種電気工事士の資格とは
第二種電気工事士は受電電圧600ボルト以下の一般用電気工作物の電気工事に従事できる国家資格です。
受験資格に制限はなく年齢や性別、国籍に関係なく誰でも受験することができます。
第二種電気工事士資格試験の概要
第二種電気工事士の資格を取得しようと志したら、まず一般財団法人 電気技術者試験センターのホームページ(https://www.shiken.or.jp/index.html)に第二種電気工事士資格取得のためのフローのページが掲載されていますので、このページに書かれた流れに従って、受験の手続きを行います。
試験の申し込みは、郵便振替とインターネットからの申し込み方法がありますが、インターネットからだと受験料は9300円でした。こちらが少しだけお得です。(郵便振替は9600円)
試験の募集は年に上期(3月)と下期(7月)の二回あります。
それぞれに筆記試験と技能試験があり、上期の筆記試験に合格して技能試験が不合格だった場合でも、下期の筆記試験は免除になり、もう一度技能試験を受けることができます。
試験のための準備
これまで全く異なる職種で仕事をしてきた人はハローワークなどで募集している職業訓練学校などで受講するのが一番安心でしょう。
しかし、第二種電気工事士の試験はすでに就業していて、訓練学校などで受講するヒマがない人でも、独学で十分合格が可能です。
私も予備知識ゼロから独学で勉強して合格できました。
それでは独学でしかも就労中の人がどれくらい学習に時間をかければいいのかというと、
これはあくまでもズブの素人で試験を受けた私個人の場合ですが、
筆記試験の勉強期間 約一ヶ月半
技能試験の勉強期間 約二ヶ月
まあこれくらいの期間、勉強すれば十分だと思います。
人によってはこれでは長かったり短か過ぎたりするかもしれないので、目安と考えていただければよいかと思います。
筆記試験の勉強
筆記試験は50問出題され、1問が2点。60点あたりが合格ラインらしいので、70点取得を目指せば、まず安心です。
私は筆記試験の勉強のために『第2種電気工事士筆記試験すいっと合格』藤瀧和弘著(オーム社)という参考書を買いました。
『第2種電気工事士筆記試験すいっと合格』は以前から多くの人に定評のある参考書で、電気工事の知識がまったくない私にも問題なく理解できるくらいに本当に分かりやすく書かれています。
筆記試験の勉強にはこの参考書が一冊あれば、ほかの参考書は必要ないといっても過言ではありません。
私は前半の解説ページを二週間ほどで読み切って暗記し、あとは後半の「過去問題必須180選」を一ヶ月かけて繰り返し解いていきました。
「過去問題必須180選」は何度も試験に出た問題ばかりで、実際に受けた試験では過去問と全く同内容の問題も出題されたので、丸暗記するくらいに覚えておいたほうが絶対にいいでしょう。
それからこの『第2種電気工事士筆記試験すいっと合格』には「重要ポイント丸暗記ノート」という小型の冊子が付録で付いていて、これを通勤電車の中など隙間時間にいつでも読めるように持ち歩いて勉強しました。
コメント