第二種電気工事士の資格を取ろう 後編

60歳以上の求職者が生き延びるための武器としてお勧めする第二種電気工事士の資格取得の後編です。

技能試験の勉強

技能試験部材

筆記試験に無事に合格したら次は技能試験です。

技能試験は実技の試験なので自前の工具類を持っていないと話になりません。

私は技能試験用にホーザン株式会社の「DK-28」という工具セットをアマゾンで買い揃えました。
それと練習用部材(1回セット)というのをこれまたアマゾンで購入しました。
この練習用部材セットにはDVDが付いていて、事前に公表されている候補問題全13問の具体的な組み立て方を映像で見ることができました。

参考書としては「第2種電気工事士技能試験すいっと合格」という「第2種電気工事士筆記試験すいっと合格」と同じオーム社のシリーズのものを選びました。
こちらの「第2種電気工事士技能試験すいっと合格」にも付録でDVDが付いていて、映像で工具の使い方や候補問題の組み立て方を見ることができます。ちなみに「第2種電気工事士技能試験すいっと合格」は筆記試験が合格したのが分かってから購入しようとしたのですが、アマゾンや書店ではすでに売り切れていました。しかたなく前年度版の中古本をアマゾンで見つけて買うことになってしまいました。
前年度版でも技能試験の問題内容は変わらなかったので、結果的には中古本でも支障はなかったのですが、やはり筆記試験後、試験に受かった感触があったのならば、すぐにでも参考書は手に入れておいたほうが無難です。

私の場合は技能試験の練習を仕事の休みの日に課題を2問くらいずつこなしていったのですが、ケーブルカッターやリングスリーブなど触ったことはもちろん、見たこともなかった工具類に一から慣れていくのにかなり時間がかかりました。
それで一つの課題をこなすのに、練習をはじめのころは試験の所定時間の40分を大きく上回って1時間以上もかかってしまいました。
さらにはじめのうちは配線ミスや電線の裁断の間違いも多かったです。

それでも課題の5、6問目を過ぎるころになるとだいぶ作業時間を短縮できるようになってきて、13問すべての課題が終わるころには30分くらいで仕上げることが出来るようになりました。

試験二週間前くらいになって、とりあえず練習用部材セットを一巡したところで、もう少し練習しておきたかったので、スイッチやコンセントなど使い回しのできる機器類の入っていない電線セット(1回セット)を追加で購入しました。

技能試験のポイント

最近の技能試験では一箇所でも不備があると即失格となるということでした。
しかし、試験に出る課題は事前に公開されていてる全13問中、1問のみなので、不得意な作業を何度も繰り返し練習して、しっかり基本を身につけておけば、それほど、それほど恐れることはありません。

●複線図を書く練習
実際の手作業を体で覚えるのと平行して、単線図を読み取って複線図を素早く描く練習をしました。
試験本番では試験開始後いきなり工作に取りかかる人がいました。
完成イメージがきっちりと頭に入っている人はそれでもいいのでしょう。
しかし、最初に複線図をしっかり描いておくと、結線作業に手違いが起きません。
やはり複線図は5分くらいでさっと描けるようにしておいたほうがいいと思います。
複線図も繰り返し描いていると、しぜんとすばやく描けるようになってくるのでご安心を。

複線図は人の好みにもよるでしょうが、私の場合、4色ボールペンを使って描くようにしました。
接地側からつながる線は黒、非接地側からつながる線は赤など自分で、線の色を決めて色分けしておくと複線図を描いている最中に混乱しないですみます。

●「シロコンブ」と「クロコンスイ」と「スイッチブ」
結線作業をする際に接地側からの白線はコンセントと負荷(ランプレセプタクル、引っ掛けシーリングなど)に繋げます。
次に非接地側からの黒線はコンセントとスイッチに繋げます。そして最後にスイッチと負荷を結線します。
これをそれぞれ「シロコンブ」、「クロコンスイ」、「スイッチブ」と呪文のように覚えました。
この呪文は複線図を描くときだけでなく、結線作業がすべて終わった後に線の繋がりに間違いがないか確認する場合にも役に立ちました。

●自分の腕や手で裁断寸法をとる
ケーブブル類を裁断するときに定規を使えば寸法を正確に測れますが、実際の技能試験ではいちいち寸法を測っているような時間があまりありません。
そこで、これは「第2種電気工事士技能試験すいっと合格」に書かれていた方法ですが、自分の腕や指の長さでおよその裁断寸法を測れるようににしておくと大幅に作業効率が上がります。

●「ケーブルストリッパ」は必須の作業ツール
専用の電工ナイフでケーブルの被覆を剥くことも可能ですが、短時間で課題を仕上げなかえればならない技能試験においては、簡単に被覆を剥くことのできる「ケーブルストリッパ」はぜったいに必須の工具だと思います。
工具セットのDK-28にはケーブルストリッパが含まれているので、このセットを買っておけば、バラで購入する必要はありません。

●技能試験で持っておくと便利なツール
ホーザン製 「合格クリップ」
ホーザン製 「合格マルチツール」

これらのツールについては、別記事でくわしく紹介したいと思います。

資格取得にかかった費用の概算

項  目費  用
受験料 (インターネットの場合)9300円
参考書 「第2種電気工事士筆記試験すいっと合格」2000円
    「第2種電気工事士技能試験すいっと合格」2000円
工具類 工具セットDK-2811300円
    合格クリップ500円
    合格マルチツール700円
練習用部材 一回練習分17300円
電線セット 一回練習分8800円
交通費(筆記試験・実技試験)2000円
免許証手数料5300円
合   計64500円

それなりの出費となりましたが、第二種電気工事士の資格は定年退職者が安定した生活を送るための武器として、お金を掛けただけの価値はある資格だと思います。

「第二種電気工事士の資格を取ろう 前編」の記事はこちら

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